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  -Valverde- とは?   (マイリスト:0件 | View:116回) [ 開閉 ]


1: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)09:56:25. ID: kUOht.P6p GP:0
【プロローグ】
華暦1409年にヴァルベルデ王国とガリア王国との間で始まった戦争は周辺諸国を巻き込んだ大戦へと変わっていった。
1459年、決着の着かぬまま戦争は終結した。
国力の疲弊、そしてヴァルベルデ王国国王ギュスターヴ=フォン=ヴァルベルデの急死が原因である。
戦争強硬派の国王の急死は和平交渉に最も適したタイミングであった。
しかし、国王の急死によりヴァルベルデ王国内では4人の王位継承者による内戦が始まろうとしていた。



2: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)09:58:16. ID: kUOht.P6p GP:0
              , -‐ '  ̄`ヽ
             .:        ノ丶-‐ '  ̄`ヽ,
           , '      -‐'´ カルクス   ',
          , '´アレクセイ   , -‐−- 、    ,'
        , '゙~,'      ヽ-‐'´  , -'゙´     `‐-,
        ヽ ヽ,     ノ クレスタ       ,ー-' ヽ,
         ~,  `ー-、/丶-‐ '  ̄`ヽ,   , '´゙ヾ'゙    ,'
        フェーナ,_/゙        `゙'゙~/       `-‐ '  ̄`ヽ
           ヽ,'´          , '゙~                ',
           ノ  エルデン    ,'    ラクイニア   ., - ‐´
         ノ´          ., - ‐ヾ、          , '゙~
        ''゙`ヽ,,         /    `ヽ,        /
           '゙~'゙~'゙~ヾ,   , '´゙ヾ ジンバ       ,/
                  `゙'゙~     '、  `‐-,     , '゙~
                         `''゙~'~゙゙゙゙`ー- '゙~



3: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)10:12:15. ID: K.e8Qif.m GP:0
バルカン半島かwww



4: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)10:27:06. ID: kUOht.P6p GP:0
フェーナ領領主アデス・ロンダートの館

アデス「税を上げよ」
重臣「アデス様・・・これ以上は・・・」
重臣「何卒お考え直しくだされ!」
アデス「黙れ!よいか!近々国内で内戦が起きる!ワシはその時に備え軍備を増強せねばならん。このような辺境の地の領主で終わらぬためにもな!」
???「しかしアデス様。長い目で見ればこのフェーナもただの辺境の地では終わらぬ立派な土地でございます」
重臣「ビ、ビート殿!いつ王都から戻られたので?」
ビート「つい先程です」
アデス「ビートよ、貴様何が言いたい?」
ビート「税など上げなくともフェーナは諸外国との貿易もできる国内の数少ない大きな港を所持している地方です。アデス様が再び・・・」
アデス「ならぬ!ガリアとの情勢が不安定なこの時期に貿易などができようか!そしてそれに投資するだけの金なぞここにはもう残っておらぬ!!」
ビート「・・・その為に税を上げ、また国を戦火に晒すのですか・・・」
アデス「ビートよ!わしのやり方に不満か!?」
ビート「いえ、私は領主様に従うのみです」
アデス「それでいい。して王都はどうであった?」
ビート「見た目の華やかさとは裏腹に黒いものが渦巻いておりました」



5: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)19:08:52. ID: kUOht.P6p GP:0
フェーナ領・エレクトラの森

盗賊「大将!今日は大量でしたな!」
大将と呼ばれた男「そうだな。おい、デズム!お前たったそれっぽっちの取り分でいいのか?」
デズム「ああ、これでいい。あまりたくさん貰うと足がつくんでな」
大将と呼ばれた男「そうはいうがな。今回の襲撃もお前が情報を流してくれたおかげで成功したようなもんだ」
盗賊「それにアルベルトの大将の作戦じゃここにいる全員もう捕まってますぜ!」
盗賊「ひゃはは!ちげーねぇや!」
アルベルト「お前らなぁ!」
デズム「俺はあくまで机上の空論で話してるようなもんさ。それを実行に移してるのはあんたたち『蒼の騎士団』だ」
アルベルト「蒼の騎士団か。だが俺たちはもう騎士じゃねぇ。ただの盗賊だ」
デズム「だが頂いた物のほとんどは民に分け与えてるし、襲った人々を殺しもしない」
アルベルト「デズムよ、それでも俺たちは盗賊なんだよ。お前も俺たちに関わっていたらいつかは・・・」
デズム「こんな国が悪い」
アルベルト「デズム・・・」
デズム「戦争を始めて人が多く死んで終わってみると得られるものなんて何もなかった。国のために命を賭けて戦ったあんたたちに恩賞なんて何1つでなかった。だからあんたたちは盗賊にならざるを得なかったんだ」
アルベルト「そうだな・・・盗賊として生きるしか道はなかった。人を傷つけるようなことばかり得意な連中だったからな」
デズム「いつかこの国を変えてやるさ」
アルベルト「そう思ってるうちはまだ若いってことかね」
デズム「俺は本気だ」
アルベルト「何かいい算段でもあるなら聞こうか」
デズム「いずれ機を見て話す」
アルベルト「そうかい。ま、楽しみにしておこう」
デズム「じゃ俺はそろそろ戻るよ」
アルベルト「おう、気をつけてな」
盗賊「しかし大将、デズムっていえばアデスの糞野郎の使用人らしいじゃねぇスか」
盗賊「なんだってそんなやつが俺たちに協力を?」
アルベルト「さぁな。奴の考えてることはわからん」



6: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)19:36:14. ID: kUOht.P6p GP:0
フェーナ領 アデス・ロンダートの館

デズム(そろそろこの二束のわらじ生活も限界だな。そろそろ作戦に移す時期が来たか・・・)
???「領主の使用人が今までどこで何をしていたのかな?」
デズム「ビート!帰ってたのか!?」
ビート「ついさっきね。それより俺は今日領主に言われたぞ。近頃、貴族ばかりを狙う盗賊が現れて迷惑しているとな。警備や巡回の兵をもっと増やせといわれた」
デズム「そうか」
ビート「『そうか』・・・じゃないだろう?大体お前はな・・・」
デズム「親父殿に似てきたな」
ビート「話を誤魔化すな」
デズム「わかったよ」
ビート「一体どういうつもりなんだ?何がしたいんだお前は?」
デズム「この国を変える」
ビート「本気で言ってるのか?いや・・・冗談でこんなことを言うお前じゃないな。だがどうするつもりなんだ」
デズム「でかい声で言えることじゃないな。耳を貸せ」
ビート「・・・・・・・・・。お前が領主だと!?」
デズム「声がでかい!」
ビート「馬鹿なことを言うな!使用人が領主になれるか!」
デズム「だがまずは領主にならないことには何もできん」
ビート「だからどうやってなるっていうんだ?お前の『悪いお友達』付き合いもそれが絡んでいるのか?」
デズム「まぁね」
ビート「呆れて物も言えないよ。俺は」
デズム「育てて貰って20年間・・・親父殿が亡くなった今・・・俺を縛るものはなくなった。ビート・・・聞かせてくれ・・・。お前もこの国がこのままでいいと思っているのか?」
ビート「王都は次の後継者問題で慌ただしかったよ。普通に考えれば次の国王は長男のミドガルド王子だがそれに対して次男のクリストフ、三男のエドワードが異議を唱えていた。国王の急死は長男ミドガルドの起こした暗殺事件だという話だ。証拠はもちろんない。だが疑いを晴らすこともできない。じゃあどうやって次の王を決める?決まっている。内戦だよ。アデスはその内戦でミドガルド側に立つつもりらしい。その為にまた税をあげ軍備を補強しようとしている」
デズム「ビート」
ビート「わかっているよ。俺だってこの国がおかしいことくらい承知の上さ。だが俺には現状を変える力なんてないんだ。お前みたいに力もないくせにそんな考えを持つなんて無理だ」



7: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)23:06:37. ID: kUOht.P6p GP:0
デズム「よかったよ」
ビート「なに?」
デズム「お前はまだこの国が間違った方向に進んでることがわかってる」
ビート「デズム・・・」
デズム「力がないなら・・・ここを使って何とかするさ」
ビート「何か策があるのか?」
デズム「今はいえない。だが・・・」
???「お兄様!帰ってらしたのね」
ビート「おお、アルカ」
アルカ「ひどいわね。王都から帰っているなら一言くらいあってもいいでしょ?あら、デズムいたの」
デズム「俺はビートのついでか」
アルカ「たまには顔を見せればいいのに見せないから忘れられちゃうのよ。それじゃお兄様、今日の夕飯はお兄様の大好物のシチューよ。早く帰ってきてくださいね」
ビート「ああ、わかったよ」
デズム「アルカは今いくつだったかな」
ビート「18だ。いい縁談の話も持ちかけられているが全部断っているようだ」
デズム「何故?」
ビート「あれはあれでお前のことを好いているんだよ」
デズム「そうかな」
ビート「さっきのはお前の顔が見たいと言っていたのさ」
デズム「貴族の娘と俺みたいな孤児じゃ不釣合いさ」
ビート「デズム・・・」
デズム「親父殿には感謝している。戦争孤児の俺を育ててくれて」
ビート「お前には才覚があった。俺よりもデキがよかったからな」
デズム「親父殿はいずれ俺にお前の補佐を頼みたかったのかもな」
ビート「だったら今からでもそうしたらどうだ?」
デズム「・・・」
ビート「・・・わかってるよ。それじゃこの地の領主なんて夢のまた夢だ」
デズム「ごめん」
ビート「じゃあこうしよう。お前がもし領主になったら俺がお前の補佐をする」
デズム「そりゃ頼もしい」
ビート「あまりアテにしてないだろ」
デズム「そうだな。俺の使用人でもやってもらおう」
ビート「こいつめ!」
デズム「アハハハハ!」



8: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)23:27:38. ID: kUOht.P6p GP:0
フェーナ領・『元』蒼の騎士団のアジト

アルベルト「なるほど・・・。奴隷を使うのか」
デズム「どのくらい集められる?」
アルベルト「表の顔の奴隷商人として言わせてもらうがあまり戦力的に期待はできんと思うぞ」
デズム「わかっている。主力は君達蒼の騎士団だ。で、どのくらい集められるんだ?」
アルベルト「・・・40人・・・いや50人くらいなら」
デズム「十分だ。それに蒼の騎士団20人を持って革命軍とする」
アルベルト「アデスの館にはどのくらいの兵がいるんだ」
デズム「200人」
アルベルト「約3倍か。余程の策があるんだろうな」
デズム「協力者もいる。あとは奴隷たちの働き次第かな。ああ、そうだ。これを機会に彼らは解放するってのはどうかな」
アルベルト「それは俺から奴隷達を買い上げるってことか?」
デズム「それで構わない。ただし、支払いは出世払いになるけどね」
アルベルト「大したタマだよ。お前さんは」


第1話【革命】完



9: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/07(金)23:29:58. ID: K.e8Qif.m GP:0
文章の稚拙さも厨っぽくて良いなwww



10: 名前:【萩原 雪歩】が嫁にして欲しそうにこちらを窺っている :2008/11/07(金)23:31:45. ID: 7TdE6jLcp GP:0
なんだw始めて見たwww



11: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)00:07:07. ID: MT2KIU9Up GP:0
期待期待



12: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)11:12:09. ID: qkryJx0kp GP:0
フェーナ領・エレクトラの森

奴隷「な、なんだ?こんなところに集められて・・・」
奴隷「何が始まるんです?」
奴隷「わかんねぇよ!」
アルベルト「よし、静かにしろ!」
奴隷「だ、旦那様・・・これは一体・・・」
アルベルト「デズム、頼む」
デズム「俺が君たちを自由にしよう」
奴隷「じ、自由?」
デズム「そうだ。このアルベルトからここにいる50人の自由を俺が買う」
奴隷「ど、どういうことです?」
デズム「やってもらいたい仕事がある。それが終われば君達の役目は終わる」
奴隷「その仕事ってのは?」
デズム「フェーナ領領主アデス・ロンダートの首をとる」
奴隷「え!?」
奴隷「う、嘘だろ!?」
デズム「嘘ではない!綿密な作戦がある。君達が参加することでこの作戦は必ず成功する」
奴隷「失敗したときは!?」
デズム「皆仲良く首がなくなる」
奴隷「旦那様は承知しているのですか?」
アルベルト「奴隷を買った人間がどう奴隷を使うかはそいつの自由だ。最もこの作戦には俺も参加するがな」
奴隷「何故そこまでして・・・」
デズム「この国では奴隷も平民も大した差なんてない。結局俺たちは言いようにされる。君達だって生まれながらに奴隷じゃなかったはずだ。この国の民もいると思うがガリア王国とその周辺国から来た人もいるはずだ。その頃と今を比べて何か変わったか?」
奴隷「確かに・・・俺たちはガリアでも・・・」
奴隷「俺は貴族の不当な裁判で奴隷になっちまった・・・」
奴隷「根本的に何もかもおかしいんだよな」
奴隷「そうだ!俺たちは貴族のいい道具じゃないんだ!」
デズム「この国の最初の王は元々は民だった。平民だ。その平民がこの国の礎を築いたんだ。次は俺たちがこの国を変えていくんだ!」
奴隷「お、俺も・・・」
デズム「ん?」
奴隷「俺も・・・自由・・・貰えますか?」
デズム「アルベルト、見たところ彼はまだ子供のようだが」
アルベルト「見た目は子供だが大人並みによく働く。それに今は大人だの子供だの言える状況か?」
デズム「君、名前は?」
奴隷「な、名前?」
アルベルト「そいつは戦争孤児でな。特に名前を与えられずに育ったらしい。前の主人はこいつを番号でしか呼ばなかったらしい」
デズム(そうか・・・俺も一歩間違えればこの子と同じ・・・)
奴隷「・・・名前ないです」
デズム「俺がつけよう。君の名前はリバティだ」
奴隷「リバ・・・ティ」
デズム「古の国の言葉で自由という意味だ」
リバティ「自由・・・」
デズム「名前に恥じない働きを期待するぞ。アルベルト!蒼の騎士団も集めてくれ!革命は・・・今夜だ」



13: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)11:14:22. ID: BkxO7AjAm GP:0
スーファミのゲームの会話みたいだなwww



14: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)11:17:55. ID: qkryJx0kp GP:0
フェーナ領 ビート・ゲットバック・ハリスンの館

デズム「今夜がその時だ」
ビート「本気なんだな」
デズム「ああ」
ビート「・・・そうか」
デズム「領主に報告するか?」
ビート「そんなことはしない。お前の作戦にも協力する」
デズム「いいのか・・・?」
ビート「今この領地に必要なのは正しき行いをする領主だ。お前にその領主の器がないなら・・・俺が斬る」
デズム「それで構わないさ」
ビート「で、俺の役割は?」



15: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)11:29:54. ID: qkryJx0kp GP:0
フェーナ領 アデス・ロンダートの館

兵士長「ビート様・・・このような時間にどうなされました」
ビート「極秘の任務だ。兵を集めてくれないか」
兵士長「どうなされたのです?」
ビート「・・・わかったよ。だが混乱のないように他の者には他言無用だ」
兵士長「わかりました」
ビート「近頃この界隈を騒がせていた賊の穴蔵がわかった。そこに襲撃をかける」
兵士長「アデス様はなんと?」
ビート「賊の一件はこのビート・ゲットバック・ハリスンに一任されている。それにこの時間だ。アデス様を起こすこともあるまい。速やかに作戦を終わらせるぞ」
兵士長「了解しました。兵の数は?」
ビート「相手の規模は50人ほどだという。兵士長、君なら何人連れて行く」
兵士長「そ、そうですな・・・50人相手ならば150人が妥当かと」
ビート「この館の警備はどのくらいいたかな」
兵士長「200人ですが・・・ここの警備をまわすのですか?」
ビート「他から集めていたのでは時間がかかりすぎる。その間に賊に気取られてはまずい。ここの警備兵ならばすぐに出撃できるだろう?」
兵士長「確かにそうですが・・・」
ビート「安心しろ。全責任は私がとる」
兵士長「は、はぁ。わかりました」
ビート(俺は役割は果たしたぞ。デズム・・・あとはお前に任せる)



16: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)11:38:48. ID: qkryJx0kp GP:0
フェーナ領・エレクトラの森

アルベルト「そろそろか・・・。お前達、今から団体さんが来るぞ」
盗賊「へっへっへっ!ぶちかましたりましょうぜ!」
アルベルト「多勢に無勢だ。適当に合わせてとっとと逃げるぞ」
盗賊「わかりやした!」

ビート(あれがデズムの言っていた蒼の騎士団か・・・)
兵士長「よし!賊を見つけたぞ!!徐々に包囲しつつ退路を・・・」
ビート「待て!思ったより人数が少ない!何かの罠の可能性もある!」
アルベルト(ハリスン家の坊やめ。いい演技しやがる)
ビート「前列50人で様子を見る!残りは後方で待機せよ!」
アルベルト(向こうは重装兵ばかりだな・・・適当にやりあったら比較的軽装のこちらは逃げやすい・・・これも坊やの手腕かい)
兵士長「突撃せよ!!」
アルベルト「お前ら!!くるぞ!!!」



17: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/08(土)11:47:56. ID: qkryJx0kp GP:0
フェーナ領 アデス・ロンダートの館

???「アデス様、起きてください」
アデス「ん・・・ぐむ・・・」
???「アデス!賊がきたぞ!!」
アデス「ん!!がっ!!ぞ、賊はどこだ!!・・・デズム!?貴様ここで何をしている!?そうか!賊か!?賊はどこだ!」
デズム「あなたの目の前に」
アデス「ふざけているのか!貴様!!」
デズム「私は本気です」
アデス「き、貴様!!使用人が!!ワシに刃を向けおるか!!」
デズム「大勢の民を苦しめた報いを受けろ!」
アデス「警備の兵は何をしておるのじゃ!!誰か!!だれかああ!!」
デズム(ビートの引き連れた150人がアルベルトたちを追っている。残りの50人も奴隷50人がひきつけている。今ここにいるのは・・・)
アデス「や、やめてくれ!!うわあああ!!」
デズム「俺とお前だけだ!!!」

ドスッ


第2話【自由】完



18: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/09(日)14:32:54. ID: OYBISm5Ap GP:0
フェーナ領 アデス・ロンダートの館

重臣「一体どういうことだ!説明せぬか!」
重臣「我らにも分かりませぬ!ただアデス様が何者かに殺されたとしか・・・」
重臣「例の賊たちの仕業なのか?」
重臣「警備兵は何をしておったのじゃ!!」
ビート「皆さんお揃いのようですね」
重臣「ビート殿!ご説明くだされ!これは一体・・・」
ビート「皆さんご存知のとおりアデス・ロンダートは死にました」
重臣「それはわかっておる!」
ビート「新しい領主をご紹介したい」
重臣「ふざけたことを申すな!今は一刻も早く事態を・・・」
ビート「アデスに天誅を下したのは我々です」
重臣「な、なんだと!?」
重臣「なんという・・・」
ビート「このフェーナを立て直すためです」
重臣「ビート!この若造め!!貴様、己自身が領主になるつもりか!」
ビート「そのようなことは考えてはいません。適任がいます」
デズム「・・・」
重臣「そ、その者はこの館の使用人だった男ではあるまいか!」
重臣「そのような者が領主などと聞いたこともないぞ!!」
ビート「このデズムは父であるトーマス・ゲットバック・ハリスンが手塩にかけて育てた男です。一流の帝王学を身につけています。その実力手腕は私より上でしょう。現にこのデズムによって今回の下克上は成ったのです」
重臣「下克上だと!?そのような下克上きいたこともないわ!!」
ビート「東のある国では商人の身から一国の主になった男もいると聞いています」
重臣「だがその男は平民ですぞ!」
ビート「初代ヴァルベルデ王も元は平民です」
重臣「創聖王とそのような者を比べるのか!!」
ビート「あなた方は疑っているのはこのデズムか?それとも我が父が彼に施した英才教育か?」
重臣「お父上の英才教育を疑いはせぬが・・・」
重臣「そのデズムがいかなる男か我らは十分に知りませぬ!」
ビート「なるほど・・・」
デズム「王都に上奏せねばならぬものがあります」
重臣「!?」
デズム「私を領主にするという旨の連判状です」
重臣「私は認めぬぞ!」
重臣「そのとおりじゃ!」
アルベルト「だったらここであんたらの首も斬りおとすしかあるまい」
重臣「な、お前は!?」
アルベルト「デズム殿の忠実なる僕・・・ってところでしょうかな?」
重臣「こ、この男・・・!」
重臣「知っておるのか!」
重臣「前大戦時に敵の陣営をいくつも落とした蒼の騎士団の・・・」
アルベルト「そう。ヨハネ・ウル・サニックスだ。最もあんたらにお家を取り潰されてからはその名前は捨てたがね」
重臣「このような男まで仲間にしていたのか・・・」
重臣「近衛兵たちは何をしている!」
ビート「彼らなら既に我々の指揮系統に組み入れてあります」
重臣「なんだ・・・と・・・」
ビート「お分かりになったでしょう。デズム殿の力が」
アルベルト「連判状に署名するのかい?それともその血で署名するか?」
重臣「くっ・・・」
重臣「降るしかあるまい・・・」
デズム「賢明な判断です」



19: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/09(日)14:43:39. ID: OYBISm5Ap GP:0
後継者問題で混乱した宮廷は十分な調査もしないままにデズムを領主に任命。
こうしてフェーナ領領主『デズム・リーゲル』は誕生した。
デズムはまずアルベルト率いる『蒼の騎士団』に反乱分子の燻り出しと粛清を命じる。
さらに税を下げ、中断していた諸外国との貿易を再開させた。
こうした善政はデズムの出自も相まって民によく受け入れられた。

革命から1年後・・・。



20: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/09(日)14:53:35. ID: OYBISm5Ap GP:0
フェーナ領 デズム・リーゲルの館

アルカ「へぇ・・・あの成金主義のアデスの館がここまで変わるとはねぇ」
デズム「無駄なものの一切を省いた。仕事と最低限の暮らしができればそれでいい」
アルカ「あんた皆からなんていわれてるか知ってる?『貧乏領主』だってさ」
デズム「この領には本当にお金がなかったからな。そう言われても仕方ない」
アルカ「違うわよ!あんたのそういうチマチマしたところが貧乏だっていうのよ」
デズム「そうか?」
アルカ「そうよ。領主らしくもっとお金使えばいいじゃない」
デズム「領主らしく金を使うって?」
アルカ「えっと、だから領主としてパァーッとね」
デズム「今はそんなことをしている金はないんだ」
アルカ「どういうことよ」
デズム「アデスはこの国でもうすぐ内戦が始まるって言っていたがあれは本当のことだ。そのためには軍資金が必要になってくる。だから少しの贅沢も今はできないんだよ」
アルカ「税を下げたからじゃない?」
デズム「前が上げすぎだったんだ。あれじゃいずれ俺がやらなくても暴動は起きていたさ。戦争するのにまず何が必要かわかるかい?」
アルカ「え?んー・・・やっぱりお金かな?武器とか防具とか必要でしょ?」
デズム「その前にまず人だよ。人がいなけりゃ戦争なんてできやしない。ましてや人あってこその国なんだからね」
アルカ「へぇーその辺は何か領主って感じね」
デズム「その辺はって・・・他はどうなんだよ?」
アルカ「まー、三流ってところね」
ビート「ハハハ、わかった口をきくな」
アルカ「お兄様!」
ビート「デズム、相談したいことがある。ちょっときてくれないか」
デズム「ああ、わかった。アルカ、嫁の貰い手がないなら俺が探してやってもいいぞ」
アルカ「結構です!!」



21: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/09(日)15:10:13. ID: OYBISm5Ap GP:0
デズム「アルカは綺麗になったな。そろそろいい人を見つけてやらないといけないんじゃないか?」
ビート「そう思うならお前が貰ってやれ。領主の身分になったんだ。誰もお前を馬鹿にしたりはしない」
デズム「・・・で、相談事って?」
ビート「ああ。実はアレクセイのマルス・ヴォルフラム伯爵が病に冒されているらしい」
デズム「知ってるよ。何でもひどい難病だとか」
ビート「ああ、そうだ。なら話が早い。アレクセイに行ってくれないか?」
デズム「このタイミングでか」
ビート「いつ内戦が始まるかわからん状況だ。アレクセイでも話題になっているはず。向こうが誰をたてて戦うのか、それを知らねばならない」
デズム「見舞いついでにか」
ビート「領主として隣領に挨拶も済んでいないだろう。いい機会だ」
デズム「やれやれ・・・」
ビート「我々が支持するのはもちろん長男のミドガルド王子だ。だがアレクセイも同じようにそうとは限らんからな。下手に自分の考えを述べるよりも・・・」
デズム「相手に乞うように尋ねる」
ビート「わかってるじゃないか」
デズム「まぁな。で、いつ頃行けばよろしいかな?」
ビート「すぐにでもお願いします」
デズム「はいはい。了解了解」


第3話【領主】完



22: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/11(火)21:28:26. ID: ZZIXEsNQp GP:0
クレスタ領 王都レクシア ヴァーノン宮殿

ミドガルド「この1年、正統なる王位継承者として国を治めてきたが・・・。この国は未だ正式に王が決まっておらぬ。お前達はこれが異常な事態と思わぬのか」
重臣「そ、それはわかっておりますが・・・」
重臣「戦争が終わって僅か1年でございます・・・。今は自国内で争っている場合では・・・」
ミドガルド「それでは他国に侵略の隙を与えるだけではないか!!」
重臣「しかしながら・・・クリストフ王子もエドワード王子の2人が殿下の王位継承を認めておりませぬ・・・」
ミドガルド「奴らは放っておけ!王になった暁には奴等を死刑台に送ってくれるわ!」
重臣「ですが殿下・・・」
ミドガルド「貴様ら!!奴等の犬か!!」
重臣「そ、そんな!違いまする!断じてそのようなことは!」
ミドガルド「ならばすぐにでもこのミドガルドの王位継承式の準備にとりかかれ!そうすれば国はすぐに1つにまとまる!」
重臣「無茶苦茶でございまする!勝手にそのようなことを取り決めては他の王子や重臣たちが黙っては・・・」
ミドガルド「くどい!だれぞこの者を牢獄にぶちこめ!!」
重臣「ひ、ひいい!!」
重臣(何ということだ・・・これでは暴君ではないか・・・)
重臣(やはり聡明なクリストフ王子につくしか我らに生きる道はあるまい・・・)



23: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/11(火)21:57:41. ID: ZZIXEsNQp GP:0
クレスタ領 メサイア城

クリストフ「そうか・・・。焦っているか。兄上は」
伝令「今日も諌言をした重臣の1人が牢獄に送られました。他の重臣も同様を隠せていないようです」
クリストフ「愚かな男だ。やはりあのような男がこの国を統治すべきではない」
???「では誰ならばよいというのですか?」
クリストフ「エドワードか。それを決めるのは我々ではなく世論だよ」
エドワード「世論・・・ですか」
クリストフ「この国は今変わろうとしている。王の統治でどうにかできるレベルではなくなってきているのだ」
エドワード「では王ではなく誰がこの国を統治するのです?」
クリストフ「それは民だよ。民が国を統治する新しい時代の始まりだ」
エドワード「私が言えたことではないが王族のあなたが言っても説得力はないな」
クリストフ「そうかね。だが私は本気だよ。あの男を排除しこの国に新たな政権を樹立し、ヴァルベルデ王家の政権をミドガルドの世代で終わりにさせる」
エドワード「私がミドガルドの兄上を王にしたくないのはあの人の性格を知っているからだ。あの人は気にいらないものは何だって排除しようとする。そのような人が王になったところでこの国は栄えないからだ。そしてあなたも・・・自分にとって利用価値のない人間は虫けらのように思っている。自分の目的のためなら何でもするところがあるはずだ」
クリストフ「エドワード、ならばお前が次の王になろうというのか」
エドワード「兄上たちがなるというのならば」
クリストフ「エドワード、1つ教えておこう。『王たる者』とは利用できる者を利用できるときに利用し、利用価値がなくなったときに切り捨てることのできる者のことをいうのだ」
エドワード「では『王たる者』であるあなたは王ではなく何を目指すというのですか!?」
クリストフ「私はこの国を暴君から救った英雄を目指すつもりだよ」
エドワード「・・・」
クリストフ「このまま奴は無理矢理にでも王になるだろう。それを止めるつもりはない。私の元に奴からたくさん流れてきているのでな。ここいらが潮時だろう。エドワード、お前も軍勢をまとめて戦いに備えるといい」
エドワード「それは私がそうすることで利用価値が生まれるからですか?」
クリストフ「どう思うかはお前次第だ。我々の台頭を許したくないのならばお前はそうするしかないはずだがな」
エドワード「・・・兄上、エアリアルをどう思いますか」
クリストフ「私にとってはどうでもいい人間の1人だ。いずれミドガルドが殺すであろう」
エドワード「そうですか・・・」
クリストフ「我々兄弟は互いに相容れぬ価値観を持っている。昔からそうだったではないか。国を巻き込んだ『兄弟喧嘩』・・・楽しみにしているよ」
エドワード「・・・」



24: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/13(木)10:51:08. ID: G/qJsC6kp GP:0
フェーナ・アレクセイ領 国境付近

デズム「そういえば」
リバティ「はい?」
デズム「忙しくてお前に聞けなかったことがある」
リバティ「はぁ、なんでしょうか」
デズム「何でお前は残ったんだ?」
リバティ「結局自由といってもそれは本当に自由じゃない気がするんです。現に戦争はこうやってまた起きようとしている。デズム様は極力それを抑えるためにこうやって動いているのでしょう?」
デズム「一応な。だが避けられない戦いは必ず来ると思っている」
リバティ「それならば尚更真の自由を得たとは思えないんです。この国から争いがなくなったときこそが俺の本当の自由な気がします」
デズム「リバティが目指すはリバティに非ず、フリーダムか」
リバティ「どういう意味です?」
デズム「これも古い国の言葉で自由という意味だ。ただしリバティと少し意味が違ってくる」
リバティ「はぁ・・・」
デズム「もうすぐアレクセイだ。大丈夫だとは思うが護衛は任せたぞ、リバティ」
リバティ「任せてください!」



25: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/13(木)11:06:14. ID: G/qJsC6kp GP:0
アレクセイ領 マルス・ヴォルフラムの館

ロフ「お初にお目にかかります。リーゲル様。私はロフ・シュトーレンと申します。以後お見知りおきを」
デズム「よろしく。それでヴォルフラム殿の容態は?」
ロフ「今は安定しておりますがいつそれが崩れるかわからない状況です」
デズム「そうか・・・」
???「へぇ・・・貧乏領主が来るとはきいていたが・・・こんな優男とはな」
デズム「君は?」
ハロルド「俺を知らないとはあんたモグリだな?聞かれたなら教えてやろう。俺は戦場に吹く一陣の風・・・ハロルド・バーキンス様だ!」
ロフ「バーキンス!!無礼だぞ!」
ハロルド「シュトーレン、気にするこたぁねぇよ。こいつは1年前まではただの平民だった男だぜ。なぁ貧乏領主くん」
デズム「その通りだ。だがこちらもハロルド・バーキンスの名前なら知っているぞ」
ハロルド「なんだと?」
デズム「戦場で味方の陣と敵の陣を間違えて帰還し、危うく捕虜になりかけた『戦場の透間風』の愛称を持つハロルド・バーキンスのことだ。人違いだったかな?」
ハロルド「あ、あれは初陣でだな・・・!!くそ・・・!覚えてろ!!」
ロフ(恐ろしい男だ・・・既にこのアレクセイの人間を調べあげていたのか・・・)
デズム「ではシュトーレン殿。ヴォルフラム殿のところに案内してくれ」


第4話【統治】



26: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/13(木)11:08:13. ID: G/qJsC6kp GP:0
完つけるの忘れてたわ


第4話【統治】完



27: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/14(金)13:24:59. ID: rY6bBGtkp GP:0
アレクセイ領 マルス・ヴォルフラムの館

ロフ「失礼します」
マルス「おお、ロフか・・・ではそちらが・・・」
デズム「お初にお目にかかります。フェーナ領領主デズム・リーゲルです」
マルス「このような床の間からで申し訳ないな」
デズム「いえお気になさらずに。こちらこそ何のご挨拶もないままで申し訳ありませんでした」
マルス「いやいや・・・ご多忙の身だったと見える。私がそちらの立場でも同じだっただろう」
デズム「その言葉で救われました」
マルス「君がここに来たのは他にも理由があるのではないかな」
デズム「さすがヴォルフラム殿、私の腹の内も見透かされているようですね。では単刀直入に言います。実は今悩みを抱えているのです」
マルス「その悩みの種は国王の後継者問題にあるとみた」
デズム「その通りです。先代の領主の頃からミドガルド王子から『もしものときには力を貸してほしい』といわれ続けてきました。しかし、今クリストフ王子からも協力要請が来たのです。このような重大な問題故にずっと考えていました。フェーナのためにはどちらの選択がよいのかと。ヴォルフラム殿、この国も同じような状況にあると見ています。あなたの考えも是非聞きたい。どうかこの若輩に良き知恵を・・・」
マルス(この者・・・既にどちらかに着くか決めておる。目に迷いがない。意見が食い違ったときのための芝居といったところか。恐ろしい男よ)
デズム「・・・」
マルス「・・・そうだな。我が国ならば・・・」
ロフ「マルス様、それは・・・」
マルス「よい。我が国はこの内戦、どちらに加担するつもりもない」
デズム「!?」



28: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/11/18(火)01:55:11. ID: .2jNJ8oop GP:0
マルス「ミドガルド王子もクリストフ王子もこの国の未来を考えているだろうか」
デズム「それはわかりません・・・しかし、どちらの陣営にもつかないとなるとアレクセイは中立を保つつもりなのですか?」
マルス「今のところはそのつもりだよ」
ロフ「しかしマルス様・・・家臣全員が同じ考えではありません・・・」
マルス「理想論というかね」
ロフ「はい・・・」
マルス「そうこの国はかつて理想があった・・・民が笑って暮らせる国・・・そんな理想を昔は抱いていたものだ」
デズム「私も理想を抱いて生きている人間の1人です」
マルス「君はどうするのかね」
デズム(この方に隠し事は通じないな・・・)
ロフ「デズム殿も困っておるようです。それにお体にも障ります。今日はこのくらいで・・・」
マルス「そうだな。デズム殿、この話は次の機会にしよう。今日は遠路遥々ご苦労だった。ゆるりと休まれるとよい」
デズム「お気遣い感謝いたします」



29: 名前:訂正 :2008/11/18(火)01:57:28. ID: .2jNJ8oop GP:0
マルス「ミドガルド王子もクリストフ王子もこの国の未来を考えているだろうか」
デズム「それはわかりません・・・しかし、どちらの陣営にもつかないとなるとアレクセイは中立を保つつもりなのですか?」
マルス「今のところはそのつもりだよ」
ロフ「しかしマルス様・・・家臣全員が同じ考えではありません・・・」
マルス「理想論というかね」
ロフ「はい・・・」
マルス「そうこの国はかつて理想があった・・・民が笑って暮らせる国・・・そんな理想を昔は抱いていたものだ」
デズム「私も理想を抱いて生きている人間の1人です」
マルス「君はどうするのかね」
デズム(この方に隠し事は通じないな・・・)
ロフ「リーゲル様も困っておるようです。それにお体にも障ります。今日はこのくらいで・・・」
マルス「そうだな。この話は次の機会にしよう。今日は遠路遥々ご苦労だった。ゆるりと休まれるとよい」
デズム「お気遣い感謝いたします」



30: 名前:訂正 :2008/11/18(火)02:03:57. ID: .2jNJ8oop GP:0
マルス・ヴォルフラムの館 庭園

デズム(今の状態で中立するとは・・・下手をすればどちらからも攻撃を喰らうことになるぞ・・・何を考えているんだ)
???「あなた見ない顔ね」
デズム「これは失礼、考え事をしていたもので・・・気づきませんでした。私はフェーナの領主、デズム・リーゲルと申します」
???「じゃああなたがあの貧乏領主?」
デズム「そのとおりです」
ロフ「こちらにいらっしゃられましたか!エイス様!お父上がお呼びですよ!」
デズム「エイス?ではあなたがマルス・ヴォルフラム殿の娘の・・・」
エイス「そういうこと。よろしくね、貧乏領主さん」
デズム「デズムで結構ですよ」
エイス「あらそう?なら私はエイスでいいわ。よろしくデズム」
デズム「よろしくエイス」


第5話【理想】完



31: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/12/02(火)07:37:57. ID: FBNGawzgp GP:0
デズムがアレクセイに来て1週間の時が過ぎた。
マルス・ヴォルフラムによる歓迎はデズムが今まで味わったことのない穏やかな一時であった。
そして・・・。



32: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/12/02(火)07:40:33. ID: 2jeEZx22m GP:0
藤本はええよww



33: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/12/02(火)08:03:09. ID: FBNGawzgp GP:0
エイス「ねぇ、何か面白い話はない?」
デズム「というと?」
エイス「戦記とか冒険譚よ。そうね、あなた東の国のお話を知っているかしら。1つの国が滅び3つの国が生まれたの。その3つは拮抗してなかなかどちらも滅びない。そんな中、勝ったのは・・・」
デズム「全く新しい国だった」
エイス「へぇやっぱり物知りなのね」
デズム「三国志のお話はよく聞かせられたからね」
エイス「そういえばあなたの家族って今はどうしているの?さぞかしいい暮らしをしているんでょ?あ、でも貧乏領主だものね。暮らしは変わらないかしら?」
デズム「・・・俺は戦争孤児なんだ」
エイス「あ・・・」
デズム「戦争で父と母は死んだ。そして唯一の肉親である弟は行方不明だ」
エイス「ごめんなさい・・・あたし・・・」
デズム「いいんだ。そして俺が父のように慕っていた育ての父親も亡くなった。あの人が俺に帝王学を叩き込んだんだ。もっとも、本当に叩き込まれるべきやつがいたんだけどね。あの人は俺を自分の息子の片腕にするつもりだったんだろう。だが俺は・・・そいつを今自分の片腕にしている・・・おかしな話さ」
エイス「後悔してる?自分が領主になったこと」
デズム「後悔はしていないけど・・・。君の父上に会ってみて感じたよ。君の父上はすごい。お世辞じゃなくてね。俺は次に始まる戦争は強い者に従わなければならないと思っていた。自分の意志を通すことを諦めていたんだ」
エイス「自分の意志?」
デズム「この国からもう二度と俺のような人間を出さないってことを。そして正しい力を持った人を王にすることだ。恥ずかしいことに俺はその気持ちを忘れていた。いや、押し殺していたんだ。王家の長子であるミドガルド殿は正しい力を持っているのか?ただ、長男だから、力が強いから、今は領を守ることが大切だ、そんな思いに駆られて自分を見失っていた。君の父上はすべてを見抜いていたんだよ」
エイス「あたしにそんなことを話してもいいの?」
デズム「自分でも不思議だ・・・。こんな弱音は親友にも話したことが少ない」
エイス「あなたは完璧人間じゃない。もっと人に弱いところを見せてもいいわ」
デズム「俺は・・・」
エイス「この1週間・・・あなたと話せて思ったわ。あなたはただの貧乏領主じゃない。心は誰よりも豊かで決して貧しくなんかない」
デズム「エイス・・・俺は」
エイス「デズム、私と来て」
デズム「え・・・おい、ど、どこに?」



34: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/12/02(火)08:09:07. ID: FBNGawzgp GP:0
マルス・ヴォルフラムの部屋

エイス「お父様、気分はいかがかしら」
マルス「・・・おお、エイスか。デズム殿も一緒か。どうしたのだ?」
エイス「お父様はもう長くないのがわかるの」
ロフ「お嬢様!?」
マルス「・・・よい。事実だ。自分の体のことは自分がよくわかっている。エイス、何が言いたい」
エイス「このままお父様が死んだら誰がこの国を継ぐことになるの?」
マルス「それは・・・そうだな。自分が死んだ後のこと・・・考えてもいなかった。もう子供も望めまい。男子は生まれず・・・家臣も1つにまとまってはおらぬ」
ロフ「マルス様・・・」
エイス「私、デズムとデズム様と結婚します」
デズム「・・・!?」
マルス「そうくると思ったぞ。我が娘ながら考えることは同じ・・・か」



35: 名前:名無しさん@ガグレカス :2008/12/03(水)06:01:49. ID: 0pVDvrmAp GP:0
デズム「ちょっと待ってください!一体何がなにやら・・・」
ロフ「そうでございます。あまりにも唐突すぎますぞ」
マルス「デズム、私は君の想うような立派な人間ではない。どちらにも加担しないというのは裏を返せば逃げることと同じ。口先でやり過ごしてきたが結局は自分が死ぬということに囚われて後のことを考えてもいなかった。エイスの言葉でそれを痛感したよ・・・」
エイス「お父様・・・」
マルス「だから私はこの領地をよりよき力に変えることのできる人間に譲るのだ。そのための結婚だ」
デズム「エイス、君はそれでいいのか?」
エイス「あなたが嫌じゃなければ・・・私は政略結婚とは思っていません。これは私の意志、あなたという男を惚れこんで決めたことです」
ハロルド「お、お嬢様!考え直してください!この男はあなたを巧みに言いくるめてこのアレクセイをフェーナ同様に自分の物とする気ですぞ!」
エイス「黙れ!バーキンス!彼にそのような二心はない!」
マルス「デズム、娘をもらってやってくれ・・・。私の願いだ・・・。君は誰か想い人がいるのかね?」
デズム「いえ・・・しかし・・・これでは私がアレクセイを奪ったも同然。バーキンス殿の言うとおりでしょう」
ハロルド「そうだ!納得がいかん!!」
デズム「私はあくまでもヴォルフラム家に婿としてくる。これならば文句はありますまい」
ハロルド「な!?」
マルス「デズム、君も考えたな。で、君はどうする?誰に従い誰と戦う?」
デズム「私の敵はこの国を私利私欲で動かそうとする者たち。再び民を蔑ろにしようとする者たちです。そして今、私を従わせようとしている人間にはそういった人間しかいないと見ています」
マルス「それでいい。私の逃げの口実とは違う君の決意と覚悟が伝わってくる。では君は急ぎ、フェーナに戻りこのことを重臣たちに伝えるのだ」
デズム「わかりました。マルス様、無理はなさらないでください」
マルス「わかっている。嬉しいぞ、君のような若者が我が子となるのが」
ハロルド「くっ・・・」




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